企画展

2009年

収蔵資料展2010 - 新渡戸稲造旧蔵書にみる殖産興業の系譜 -

終了しました!ご来館ありがとうございました。

■収蔵資料展2010
  -新渡戸稲造旧蔵書にみる殖産興業の系譜-
■期 間 : 平成22年2月23日(火) ~平成22年3月31日(水)
■場 所 : 十和田市立新渡戸記念館1階特設展示コーナー

当館収蔵新渡戸稲造旧蔵書のうち、江戸時代農書から明治時代の殖産興業に関する書籍を中心に展示

初公開の新渡戸稲造直筆メモ 『台湾糖業必携』
英語、日本語まじりで書かれている。

[[展示資料名 / 編著者 年代等]

新渡戸稲造旧蔵書
『過去二十年間に於ける台湾農業の進歩』
台湾農事報 第100号紀念号
台湾農友会 大正4年(1915)3月 刊/当館所蔵
新渡戸稲造が従兄弟・新渡戸稲雄に贈った書
『実験応用果樹栽培書』
池本文雄 著/裳華房 明治35年(1902年) 刊
新渡戸稲造台湾総督府時代のメモ帳
『台湾糖業必携』 (2冊)
臨時台湾糖務局 明治35年(1902年)製造/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『糖業世界』第3巻1~12号 (合冊)
糖業研究会 明治35年~大正元年 (1902~1912) 編・刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『甘蔗農学 全』 増訂第二版
金子昌太郎 著 /台湾糖業聯合会 大正5年(1916年) 刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『最新実用甜菜栽培法』
堀宗一 著 /有隣堂書店 大正11年(1922年) 刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『欧米の製造業』 上・下
市川忠一・鈴木達治 著/大日本文明協会事務所 大正4年(1991年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『養蠶秘録』 上・中・下
上垣伊兵衛守國 編/享和2年(1802年)/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『製絲家必携』 上・中・下
永井 保興 著/明治17年(1884年)/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵
『公益農工全書』
宮崎柳條 編/清風閣  明治14年(1881年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『雁皮栽培録』 
梅原寛重 著/有隣堂  明治15年(1882年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『続 雁皮栽培録 完』
梅原寛重 著/有隣堂  明治26年(1893年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『漆樹栽培書』 
初瀬川健増 著/有隣堂  明治20年(1887年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『綿圃要務』
大蔵永常 著/嵩山房 天保4年(1833年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『最近蔬菜園芸全書』
喜田茂一郎著/青木嵩山堂 明治44年(1911年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『広益国産考』
大蔵永常 著/四書樓  安政6年(1859年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『農稼業事』
大蔵永常 著/浪華書肆 安政6年(1859年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『日本山海名産図会』
平瀬補世 著/浪華書肆 寛政11年(1859年)刊/当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書
『日本山海名物図会』
平瀬補世 著/浪華書肆 寛政9年(1857年)刊/当館所蔵

<全19点>

■父・新渡戸十次郎から受け継いだ江戸時代の産業書
  新渡戸稲造の父・新渡戸十次郎は三本木原開拓を単なる用水路開削と開田にとどまらない総合開発にまで推し進め、碁盤の目状の都市計画や産業開発まで行いました。万延元年(1860)十次郎が開発の内容をまとめ、南部盛岡藩に提出した「三本木平開業之記」には、駄馬市、瀬戸焼、薬草園、染織、紙すき、ろうそく、砂糖生産、養蚕、硝石など、多彩な産業をこの地で行うことについての可能性が述べられています。そのため、蔵書の中には十次郎から受け継いだと考えられる江戸時代の産業書が多く含まれ、十次郎の号「受益堂」の蔵書印が見受けられます。

■新渡戸稲造の殖産興業 「糖業改良意見書」
  新渡戸稲造は明治10年(1877)札幌農学校に進んでいますが、この学校は日本農業の近代化、殖産興業に資する若者を養成するものでした。明治14年(1881)稲造の卒業時の志は「1. Opening up,(開拓)2. Sugar Beets(甜菜)」であり、20年後の台湾の地でそれを実現させました。  明治34年(1901)民政長官・後藤新平からの強い要請で台湾総督府勤務となり、同年9月稲造が提出した『糖業改良意見書』をもとに改革が始まりました。『改良意見書』は台湾財政の独立を目指す大改革で、それにより糖業は飛躍的発展を遂げ、現在の台湾経済の礎となっています。

新渡戸稲造旧蔵書
『過去二十年間に於ける台湾農業の進歩』
台湾農事報 第100号紀念号

この雑誌に掲載の台湾製糖史に関する論文「製糖業」(石田研 著)では、新渡戸稲造の「糖業改良意見書」による改革が一つの転機であったことが紹介されている。

さらに、この雑誌には、当時台湾総督府農事試験場昆虫部で研究を行っていた新渡戸稲雄(稲造の従兄弟)が書いた論文「蟲害」も掲載がある。残念なことに、雑誌発刊から3ヵ月後、稲雄は新高山(現在の台湾・玉山)での昆虫採集旅行中にアメーバ赤痢にかかり、三十二歳の若さで亡くなった。


■新渡戸稲造が従兄弟・新渡戸稲雄に贈った書
  『実験応用果樹栽培書』

 この『実験応用果樹栽培書』は、新渡戸稲造が21歳年下の従兄弟・新渡戸稲雄に贈ったもの。裏表紙見開きの書き込みから分かる。書き込みは稲雄によるもの。  新渡戸稲雄は1902年(明治35年)青森県農事試験場(青森市石江)の技手となり、最初の害虫係として害虫研究に従事した人物。県内のリンゴの袋かけ普及の功労者として知られている。『実験応用果樹栽培書』には当時の果樹栽培の最新技術が収録されており、「リンゴの袋かけ」についても紹介している。稲雄は県農事試験場での害虫防除の方策を考えるにあたって、この書を大いに役立てたものと考えられる。

裏表紙見開きの書き込み

<解読>
  此年の五月六月程愉快ナル月ハアラザリキ
  五月ハ青森縣農事試験場ヨリ昆虫研究のため
  名和昆虫研究所に行き帰途新橋停車場にて
  は■■さも洋行先きより来られし稲造叔父に
  遭遇せるなり記して紀念となす

  明治三十五年六月一日
  東京麹町区富士見町
  太(※)田叔父上の宅に於て
  稲造叔(※)父様ヨリ受ク

※稲造、稲雄の叔父・太田時敏。(太田家養子)
※稲雄は二十一歳年上の稲造博士のことを「叔父様」と書いている。

昆昆虫学者・新渡戸稲雄
りんごの袋かけの先駆者

 新渡戸稲雄(明治16年~大正4年/1883~1915)は、三本木原開拓の祖・新渡戸傳の晩年の娘・わかの長男で、新渡戸稲造の従兄弟にあたる人物。明治33年(1900年)に青森市石江に設立された県農事試験場の最初の害虫掛として明治35年(1902)から勤務し害虫研究に従事したことから、青森県で最初に科学的な昆虫研究をしたとされる。主にリンゴの害虫研究に従事し、リンゴ果実に幼虫が食入するシンクイガ類の産卵を避けるために袋をかける方法を、県内に広めた。東北帝国大学農科大学(現北海道大学)松村松年教授の元に多くの標本を送り、研究を依頼、その成果として、ニトベギングチバチをはじめとして、1ダースほどの虫たちが「ニトベ」の名前を学名や和名に持つ。明治39年、台湾総督府農事試験場に赴任し、台湾においても研究を進めるが、帰国直後アメーバ赤痢のため32歳の若さで亡くなった。

命の水 稲生川

終了しました!ご来館ありがとうございました。

■新渡戸友好都市締結20周年記念
  平成21年度企画展 「命の水 稲生川」 展
■期 間 : 平成21年11月1日(日)
             ~平成22年1月17日(日)
       ※好評につき1月31日(日)まで期間延長
■場 所 : 十和田市立新渡戸記念館1階特設展示 コーナー
< 水土里ネット稲生川 協力 >

稲生川が流れて150年余―、
そこに水が流れていることが当たり前になっていませんか?
農業用水・稲生川の過去、現在、そして未来を見つめる企画展です。

記念館前には田んぼで見かける稲ワラ乾燥のための「しまたて」をつくりました
館内には稲穂乾燥のための「のづみ」を再現。農業の力強さを表現しました

※市民などのボランティアによる3バージョンのポスターができあがりました!
すばらしい作品を提供いただき、ありがとうございました!


★「命の水 稲生川」連携企画

連携企画による地域活性化活動について

(1)限定メニュー「稲生定食」
稲生川の水で育った“稲生米”使用の「稲生定食」を記念館近くの食堂3箇所で提供しています。

(2)限定販売・記念酒「命の水 稲生の恵み」
”稲生米”で作ったお酒を記念酒「命の水 稲生の恵み」として、市民ボランティアなど3名の方に制作いただいた3バージョンのラベルを付けて鳩正宗㈱で製造いただき、2009年12月2日から限定販売。 
※2010年3月5日からは酒縁研究会で販売を継続することとなりました。>> 
※「命の水 稲生の恵み」の“しおり”をつくりました→
 しおり(表) しおり(裏)

お申し込み・問い合わせは 十和田市立 新渡戸記念館
〒034-0031 青森県十和田市東三番町24-1
TEL&FAX: 0176-23-4430 Email: nitobemm@nitobe.jp


★ 企画展関連イベント

(1)稲生川穴堰ツアー

ご参加ありがとうございました!終了いたしました。

水が止まっている稲生川の鞍出山穴堰(トンネル)内部をはじめ流路を解説付きで見学します。

■日   時: 11月6日(金)8:30太素塚集合
   (9:00太素塚出発 12:00太素塚解散)
■定   員: 20名 (対象:大人)
■参 加 費: 実費300円
■申し込み: 10月31日(土)締め切り

※水路には60㎝ほどの深さの水があります。胴長、特長などの装備で参加いただき、足元には十分お気をつけ下さい。

天気にも恵まれ、良い見学会になりました。「以前からの疑問がこの見学会で解けた」という参加者の方の声に、今後も続けていきたいと感じました。

解説を担当して下さった水土里ネット稲生川の阿部技師
水量にもひるず装備を着用する “つわもの”参加者たち
暗い穴堰の中を懐中電灯をたよりに昔の穴堰の保存場所に進む
きれいに保存されている昔の穴堰
見学後トンネル前で記念撮影
皆すがすがしい表情でした

(2)ギャラリートーク

異なった分野で活躍する市民のエキスパートの方を講師に、稲生川と地域の未来を考えるギャラリートークです。

■開催日時:  期間中の土曜日 13:00~14:00
■場   所:  十和田市立新渡戸記念館1階展示室ならびに太素塚境内
■参 加 費:  無料
■プログラム:  全4回

☆ 第1回  11月14日(土) 13:00~14:00
講師:自然栽培米農家・へらい農園 戸来和城さん 戸来陽子さん
タイトル:先人の知恵を受け継いだ新しい稲作文化
内容:自然農法で米作りを行っている戸来さんご夫妻に、たいせつなお米、たいせつな命を未来に受け継ぐため、食育を含めた新しい農業の試みについてお話いただきます。
残念ながら講師の戸来さんが風邪を引かれ、時節柄大事をとって内容を変更し、学芸員による企画展示解説としました。

☆第2回  11月21日(土) 13:00~14:00
講師:三浦芳靖さん(三浦米穀店店主・中央町内会会長)
タイトル:在りし日の稲生川-街中を流れていた水路-
内容:昭和30年代までは子供たちが稲生川で泳いだり、魚をとったりする姿がよく見られ、街中をめぐる支流が地域の水場となっていました。実際にそうした水路で遊んだ体験を交えて、かつての稲生川の姿についてお話いただき、今に活かせる知恵を考えます。
30名以上の方にご参加いただきました。ありがとうございました。

☆第3回  11月28日(土) 13:00~14:00
講師:桜田卓也さん(元 工業高校教師)
タイトル:理科で読み解く十和田市の風景
内容:遠く八甲田を望んで広がる美しい十和田市の田園風景。奥入瀬川、稲生川はなぜ流れるのか。自然のメカニズム、その不思議を理科学の目でやさしく読み解きます。
30名以上の方にご参加いただきました。ありがとうございました。

☆第4回  12月5日(土) 13:00~14:00
講師:十和田市立新渡戸記念館 学芸員 角田美恵子
タイトル:企画展「命の水 稲生川」解説-稲生川がむすぶ絆-
内容:農業用水として田畑に水を運ぶ稲生川は、それだけに留まらない多くの恵みを私たちにもたらしています。企画展において紹介したその多面的な機能などをお話しします。
40名以上の方にご参加いただきました。ありがとうございました。

へらい農園さんには館内に「のづみ」の展示をしていただきました。
稲生川と秋の実り
稲生川と美しい田園風景
(パラグライダー愛好家・漆館良治さん撮影)

(3)稲わらワークショップ

■開催日時: 12月5日(土) 14:00~15:00
■場所:十和田市立新渡戸記念館1階展示室ならびに太素塚境内

およそ30名の方にご参加いただきました。ありがとうございました。

昔ながらの農家の冬の手仕事である稲わら細工。新しい感覚で創作された「稲穂リース」と昔ながらの「注連飾り」をクリスマスと新年に向けてつくります。

☆しめ縄づくり
■講  師: 小笠原正さん
■参 加 費: 材料費200円

講師の小笠原正さん

☆稲穂リースづくり
■講 師:  自然栽培米農家・へらい農園・戸来陽子さん
■参加費:  材料費500円
         (しめ縄づくりと両方参加の方は300円)

※稲穂リース作りは11月14日に開催を予定していましたが日程を変更しました。

稲穂リース
戸来陽子さんを講師に行った稲穂リースづくりの様子。

お申し込み・問い合わせは 十和田市立 新渡戸記念館
〒034-0031 青森県十和田市東三番町24-1
TEL&FAX: 0176-23-4430 Email: nitobemm@nitobe.jp

稲生川上水152年 太素塚元朝参り

沢山の参拝客で賑わいました。 ありがとうございました。
行灯を制作したこどもたちも、家族のかたと一緒に参拝に来てくれました。
また来年もお待ちしております。

太素塚墓前のライトアップ
行灯に火がともると幻想的に
子供たちが制作した色とりどりの行灯
わ組のみなさんによるお囃子の奉納
深夜にはたくさんの参拝客が
子供たちの感想カード展示のようす

■稲生川上水151年記念 太素塚元朝参り
■期 間 :  平成21年12月31日(木) 22:00
~平成22年1月1日(金) 1:30 
■場 所 : 太素塚 
(十和田市立新渡戸記念館 敷地)

★お神酒&甘酒を無料サービスあり。
★平成21年12月19日実施の三本木小学校「工作屋台村」で制作した行灯と月星紋付キャンドル120個による太素塚ライトアップを実施。
行灯と一緒に稲生川の学習感想カードも展示。 (行灯とカードの太素塚での展示は1月1日朝10:00まで。その後は新渡戸記念館で展示予定。)
★年越しの頃に十和田市中央町内会・わ組による「十和田地固め唄」「十和田囃子」奉納あります。

十和田囃子奉納のようす

※詳しくは当館ならびに太素顕彰会事務局(℡0176-24-1111 towada@towada.or.jp 十和田商工会議所)

新渡戸稲造のまなざし シリーズ企画第一弾

リーフレットをpdf形式でダウンロード

終了しました!ご来館ありがとうございました。

■新渡戸稲造のまなざし シリーズ企画展第一弾
  アフガニスタン刺繍展
■期 間 : 平成21年7月1日(水)~7月31日(金)
     ※好評につき8月16日(日)まで期間延長
■場 所 : 十和田市立新渡戸記念館1階特設展示コーナー
<TAFA宝塚アフガニスタン友好協会 協力 >

国際人・新渡戸稲造は異文化理解には、言葉よりも、直接文化に触れることが一番であり、個人レベルの文化外交が大切と考えた実践者でした。今回ご紹介するアフガニスタンの刺繍から、アフガン女性の豊かな感性と美意識、そして一針一針に込められた思いを感じ取っていただき、世界平和を考える種子となればと思います。

(現在記念館は 「世界に通ずるローカル記念館」「私たちの博物館」を目指して、まちづくりの拠点となるべく活動しています。今回の企画展は市民との共創による展示活動、情報発信活動の一環として、試験的にボランティアの市民サポートキュレーター新渡戸富恵さんに企画、運営をお願いしました)

※企画展は通常観覧料で常設展とともにご覧いただけます(十和田市民は無料)

展示の様子
民族衣装「ブルカ」の体験

7月7日10:00からと15:00からの2回にわたってTAFA宝塚アフガニスタン友好協会 西垣敬子さんに 刺繍をはじめとするアフガ ニスタンの文化や支援活動などに ついてお話しいただきました

刺繍について話す西垣さん(中央)
美しいアフガン民族衣装の体験
民族衣装ブルカとチャドリの体験

太素の森のおはなし会

リーフレットをpdf形式でダウンロード

終了しました!ご参加ありがとうございました。

■太素の森のお話し会~昔ばなしで三本木原開拓を知ろう!~
■日 程 : 平成21年7月26日(日)・8月2日(日)・8月9日 
        10:00~12:00
■場 所 : 太素塚(雨天の場合は十和田市立新渡戸記念館内)
■費 用 : おやつ体験費用 1人1回 ¥100(当日集金)
■対 象 : 小学生を中心に
■プログラム 全3回

① 7月26日(日)10:00~12:00
  むかしばなし「稲生川ときつね」   
    おやつ「ドンコメづくり」     
  ☆むかしなつかしい「はねきみ屋さん」が「ドカン!」という
    おおきなおとをたててドンコメをつくります。

② 8月 2日(日)10:00~12:00
  むかしばなし「三本木たいのかっぱ」   
   おやつ「べっこうあめづくり」 
  ☆ いろんな形のべっこうアメをつくってみよう! 

③ 8月 9日(日)10:00~12:00
  むかしばなし「きつねがおしえた町づくり」
  おやつ「くるみのえだざいくづくり」
  ☆ちょっとたたくとスポンとぬけるくるみのえだ。
    それをつかったおやつをつくってみよう!

★むかしのおやつを食べながら むかしのあそびもやってみよう!
  かみでっぽうづくり   ずぐりまわし   竹馬     など

民話「三本木たいのかっぱ」紙芝居 (作画:福沢健悦さん)
民話「きつねがおしえた町づくり」紙芝居 (作画:福沢健悦さん)
「稲生川ときつね」の民話公演
ドンコメの実演
民話公演の前の歴史レクチャー
べっこうあめ体験
ずぐりまわしに挑戦!
竹馬に乗れるかな?

【 協力 】 昔話創作協力:郷土史愛好家 沢口騏三夫さん/ 語り部協力:小笠原正さん・ 三浦直子さん・ 中村陵子さん/昔のおやつ協力: (有)丸井精米工場 丸井扶美雄さん/昔遊び協力:石川原光雄さん/紙芝居作画協力:福沢健悦さん/運営協力:十和田市・十和田商工会議所・太素顕彰会・十和田市南公民館 

※問い合わせ先 十和田市立 新渡戸記念館
〒034-0031 青森県十和田市東三番町24-1
TEL&FAX: 0176-23-4430 Email: nitobemm@nitobe.jp

稲生川上水151年記念 ミニ展示

廣澤安任
写真提供:三沢市先人記念館

■新収蔵資料 初公開
  -廣澤安任旧蔵 明治天皇三本木御巡幸資料-
■期 間 : 平成21年5月1日(金)~5月31日(日)
■場 所 : 十和田市立新渡戸記念館1階特設展示コーナー

稲生川上水151年記念ミニ展示「新収蔵資料 初公開-廣澤安任旧蔵明治天皇三本木御巡幸資料-」では、平成21年1月に寄贈いただいた廣澤安任ゆかりの明治九年三本木御巡幸関係資料を中心に明治天皇御巡幸や廣澤安任と三本木原開拓とのかかわり等を紹介します。

初公開の廣澤家寄贈
「明治天皇三本木御巡幸資料」

■廣澤安任旧蔵 明治天皇三本木御巡幸資料の寄贈
 日本初の洋式牧場を開設した廣澤安任(ひろさわやすとう)の曾孫である廣澤中任さん、季任さん、春任さんご兄弟(東京都在住)から、平成21年1月23日、明治天皇三本木御巡幸関係資料「右大臣岩倉具視、内務卿大久保利通宛、青森県参事塩谷良翰差出文書」1点を寄贈いただきました。この文書は明治9年(1876)明治天皇東北御巡幸において7月12日当地三本木に御小休になられた折、塩谷県参事が三本木原開拓の次第を取次がれた時の上申書控えと見られます。廣澤安任の直筆草稿類の束の中から見つかったもので、差出人・塩谷県参事は安任と親交があり、その縁からこの資料を安任が所蔵していたのではとのお話しでした。

 ☆今回廣澤家から寄贈頂いた資料は廣澤安任の自筆草稿類の束の中から見つかったものですが、自筆草稿類については昨年度、廣澤安任が牧場を営んだ三沢市谷地頭の「三沢市斗南藩観光村先人記念館」(三沢市先人記念館)と会津若松市立会津図書館に寄贈されています。三沢市先人記念館においても、廣澤家寄贈の新資料を紹介する企画展が4月24日~9月13日の会期で開催されていますので、ぜひあわせてご覧下さい。

■ 廣澤安任と三本木原開拓① 三本木原開拓が導いた斗南の地
 このたび当館に寄贈された三本木原開拓に関する資料を、廣澤安任がなぜもっていたのか?そこには深い意味が隠されています。戊辰戦争の終結後、明治2年(1869)版籍奉還が行われ、会津松平家は再興を許されましたが、領地として旧領内猪苗代付近か下北半島かどちらかを選ぶことになりました。その際、廣澤安任は下北への移住を主張していますが、廣澤をしてそう決心させたのには、廣澤と三本木原開拓の出会いがありました。
 文久2年(1862)幕府とロシアとの間に国際談判のあった時、会津藩士の中から廣澤安任が抜擢されて随員となり函館に渡っていますが、その途中、三本木に立ち寄り三本木原開拓を指揮監督していた新渡戸傳の長男・十次郎から開拓について詳しく聞いています。当時十次郎は、開拓を稲生川上水による新田開発から地域の総合開発に発展させ、京都を模した碁盤の目状の都市計画を行うなど、先進的な計画を展開していました。十次郎42歳、安任32歳、二人の間に会話が交わされたかどうか記録は残っていませんが、廣澤はこの時の実地見聞が基となり、後にこの地方で会津士族たちの農業授産の方向性を模索することとなりました。廣澤は斗南藩成立の後は少参事として山川浩参事を補佐し施政を展開しました。

■ 廣澤安任と三本木原開拓② 三本木原開拓を陰で支えた廣澤安任
 明治4年(1871)廃藩置県となり、斗南藩も青森県に改編され、斗南移住者の多くは全国に散りましたが、廣澤安任はこの地に残り、明治5年(1872)日本初の民間洋式牧場「開牧社」を谷地頭(現三沢市)に開設しました。北辺の地を牧畜で豊かにしようとする廣澤の志は、まさに新渡戸傳、長男・十次郎、そして孫・七郎三代にわたる新渡戸氏の三本木原開拓の志と通ずるものがありました。
 それから15年以上の歳月が経ち、新渡戸、廣澤両氏の志が一つとなり三本木原開拓を救う時が訪れました。開拓を受け継ぐ地域の人びとが、三本木共立開墾会社を組織して稲生川の改修、延引、開田等を行っていましたが、明治21年(1888)経営難に陥りました。その時、渋澤栄一(1840-1931)に開拓への援助を勧めたのが、渋澤と親交のあった廣澤安任でした。明治21年3月7日廣澤は渋澤の自宅を訪れ、牧場経営の体験を語るとともに開墾会社の現状を説明し、株式を引き受けて会社を救い、広大な三本木原を拓いて国家の発展に尽くしてほしいと要請、懇願したといいます。ついに渋澤はその株式の一部を引き受け、明治23年(1890)開拓地内に渋澤農場を開設、初代農場長には廣澤安任の甥・廣澤安宅氏が就任しました。
 新渡戸傳、十次郎、七郎、廣澤安任、渋澤栄一・・・、連綿と受け継がれた開拓の志が、現在の地域の発展の礎となっています。

<おもな参考文献>『廣澤安任自筆草稿』(廣澤春任 編述)/『青森県の歴史発見』(廣澤安正 著・NPO法人青森県福祉サポート協会発行「しるばにあっぷる」連載)/『幕末会津志士伝 孤忠録』(広沢安宅 著)/『東北開発の第一鍬』 (岡田益男 著・「河北新報」昭和27年~30年連載)/ 『三本木開拓誌』上・中・下(積雪地方農村経済調査所 編)/『東巡録』(宮内省 刊)  ほか

当館所蔵
新渡戸稲造旧蔵書 『開牧五年紀事』上・下
展示風景

 当館で所蔵する稲造旧蔵書の中に廣澤安任の著書『開牧五年紀事』(廣澤安任 著・福沢諭吉 序文/東京書林 刊/明治11年 著・明治12年 刊) があります。どういう経緯で蔵書に加わったか現在分かっていませんが、これも廣澤安任と新渡戸家とのつながりを示すものと考えられます。


[展示資料名 / 編著者 年代等]

廣澤安任旧蔵
『右大臣岩倉具視、内務卿大久保利通宛
青森県参事塩谷良翰差出文書』
明治9年(1876)/廣澤中任 氏、廣澤季任 氏、 廣澤春任 氏 寄贈
新渡戸稲造旧蔵書
『開牧五年紀事』 上・下
廣澤安任 著 ・ 福沢諭吉 序文/東京書林 
明治11年(1878)著・12年刊/当館所蔵
岩舘精素関係資料 
『明治九年御下賜金通達書ならびに目録』
明治9年(1876)/当館所蔵
『稲生開発留』
文久2年(1862)/三本木開拓事務所日誌/当館所蔵
『太素日誌』 四
万延元年~明治3年(1861-1870)/新渡戸傳翁日記/当館所蔵
『稲生開発日記』
明治4年(1871)/三本木開拓事務所日誌/当館所蔵
『明治天皇行幸年表 改版』
昭和13年(1938)/聖文閣出版部刊/新渡戸明氏所蔵
<全7点>

第10回記念特別版 クイズで挑戦! ニトちゃんと学ぼう!!

知力、体力、気力と時の運、これが開拓者の条件だ!
それら全てをかねそなえた新渡戸傳は 山をほりぬき稲生川をつくったんだ
さあ、君はこの条件をすべてクリアして 現代の新渡戸傳「開拓王」になれるかな!?

★2009年開拓王認定者発表! 

参加者530名中373名の方が8ポイント以上を獲得して抽選対象となり、 38名の方が最高ポイント(12ポイント)を獲得して「開拓王」に認定されました。 ご参加ありがとうございました。
体力を試す工具体験コーナーでは、6kgのばんづるを手に「重い~;」と工事の大変さを改めて体感されていました。

国際博物館の日記念太素祭クイズ大会
第10回記念特別版「クイズで探検!ニトちゃんとまなぼう!―めざせ開拓王!きみは新渡戸傳になれるか?―」では、「知力」をためす三本木原開拓や新渡戸稲造についての クイズ問題と「体力」と「気力・時の運」をためす各関門をクリアした参加者に抽選で賞品をプレゼントします!(参加無料)

☆最高ポイント(12ポイント)を獲得した参加者は「開拓王」として館内に名前を掲示するとともに
   「開拓王認定証」を郵送でプレゼント。  2009年開拓王認定者はこちら
 ☆8ポイント以上獲得した参加者から抽選で50名に賞品を郵送でプレゼント。

<賞 品> 新渡戸記念館オリジナルエコグッズ「ニトちゃんマイ箸」や新渡戸稲造グッズ
      新渡戸記念館の「歴史ガイドブック」、新渡戸稲造の著書「武士道」、「青森県博物館ガイド」など

<クイズ大会開催時間>
   5月3日(土) 9:00~16:00
   5月4日(日) 9:00~20:00
   5月5日(月) 9:00~17:00  (17:30~館内でクイズ回答ならびに「開拓王認定者」を発表します)

  ◎太素祭特別開館として5月4日、5日の開館時間は20:00まで延長します
  ◎太素祭期間(5月3日~5日)は観覧料完全無料!! (十和田市民は常時無料です)

※問い合わせ先 十和田市立 新渡戸記念館
〒034-0031 青森県十和田市東三番町24-1
TEL&FAX: 0176-23-4430 Email: nitobemm@nitobe.jp

お問い合わせ

新渡戸記念館へのお問い合わせは、下記の電話またはe-mailより承ります

TEL: 0176-23-4430080-5578-5939
FAX :0176-23-4430(受信専用)e-mail : nitobemm@nitobe.jp